はじめに

スクラムを実践しているチームならどこでもレトロスペクティブの時間があると思うのですが、
それはあくまでチームとしての振り返りで、スクラムマスターが自身の1sprintを振り返る機会はないことに気づきました。
個人的に反省すべき点もあったので、
スクラムマスターによるスクラムマスターのためのレトロスペクティブを行ってみました。

はじめに、スクラムの経験値とプロジェクトの特性だけ記載しておきます。

  • 経験値:4月から開始し、初めてスクラムマスターを担当。それまではなんちゃってアジャイルでした。
  • プロジェクト:サービス開発のプロジェクト。いろいろな場所からいろいろな要望が来るため、プロダクトオーナーも大変だと思います。



このSprintでやっていたこと

  • サーバ移行関連作業
  • スクラムマスターとしての調整作業
  • 組織変更に伴う調整作業
  • 新OSの動作確認作業
  • その他事務作業

一番多くの時間を取られたのが一番上のサーバ移行関連作業です。
こちらのタスク、スクラムチームには一切割り振らず私と別のメンバーの2人で実施したのですが、
始まってからもう1人のメンバーがフル参画できないことを知り…。
結果、かなりの負担になってしまいました。

問題点

  • 自作業ばかりでチームの障害除去に手が回らなかった
  • 予想外の事態(組織変更、事務作業)が発生してしまった

前者が主な原因だと考えており、
後者は完全に防ぐことは厳しいので、その分のバッファを持っておく必要があるかなと思います。

対策

  • 余計な作業はやらない
    • 余計なSlackは見ない・・・channelからleaveしたりmuteしたりしました
    • 余計なメールは停止(個人)・・・個人スマホを机上においているので気が散らないようにしました
    • メールの振り分けをより適切に行う・・・自分のチームに関係あるメール以外はその他フォルダに振り分けました
  • スクラムマスターはタスクを持たない
    • 他部署の仕事は他部署に依頼・・・自分で巻き取りがちでしたが、大切にすべきはスクラムチームと割り切ります
    • できるだけPBIにしてスクラムチームで作業・・・2週間毎のスプリントに組み込むようにします
  • スクラムマスターとしてバッファを持つ
    • 就業前1hをバッファとし、1つ1つのタスクを見積もる・・・見積もりづらいタスクが多いのですが、とにかく見積もります

まず考えたのは、余計な仕事(作業)をやっていないか?です。
そもそもスクラムマスターが持っている仕事の総数を減らしたいので、
やっている仕事が本当に適切なのかを考えました。

そのうえで、スクラムマスターはタスクを持たないようにしました。
といってもこの場合のタスクは「明確に定義できるタスク」を指していて、
そういったものは他部署やチームに依頼することができると考えました。
もちろんどうしても委譲できない(手が空かない、等)ことも考えられますが、
そういった場合にのみスクラムマスターとして出動すべきだと感じさせられました。

そして最後に、想定外の自体が発生した場合に備えて
チームだけでなくスクラムマスター自身もバッファを持たなければいけないと考えました。
バッファを確保するためには個々のタスクを見積もらなければいけません。
1h、2h、4h、8h、16h…といったような形で、
スプリントプランニングのようにうまくは行きませんがとにかく見積もってみることにしました。
毎朝MTG以外の時間-1hでその日にどれくらいのタスクができるかを確認し、
その時点で不足しているタスクがあれば新たにリストに追加します。

こちらに関しては、タスク管理でTrelloを使っているので、
Agile ToolsというPower-Upsを利用してStoryPointとしてつけています。
agile-tools
キーボードを使わずにStoryPoint(私は時間に読み替えています)設定できるのでおすすめです。



残課題

  • 緊急で割り込むタスクをどうするか・・・保守対応と呼んでいますが、現状担当がおらずスクラムマスターが対応しています
  • 引き継ぎが終わっていないタスクをどうするか・・・導入支援の作業の別担当者への引き継ぎが終わっておらず、課題になっています

この2つに関しては前スプリントでは特に問題にならなかったのですが、
チーム内で課題になっている事項になります。
現状、前者はスクラムチームに委譲、
後者は引き続きスクラムマスターが担当するのが都合よいかなと考えています。

終わりに

今まさに対策を実施している最中なのでまだ成果はわかりませんが、
以前に比べてあてのない不安に陥ることは少なくなったと感じています。
また、頭では理解しつつも自分でタスクを持ってしまうことが多々あったので、
できるだけスクラムマスターからタスクを切り出してチームに委譲すると決めたことで、
より簡潔によりわかりやすくタスクを切り出すことができるようになる気がします。

引き続き、問題点や対策などが出てきたらあらためて記事にしたいと思います。

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