はじめに
縁あって、先日「駅すぱあと」を作られているヴァル研究所の会社見学会に行ってきました。
ヴァル研究所といえば『カイゼン・ジャーニー』の著者の一人新井剛さんのいる会社で、
開発部門だけではなく前者でカンバン方式を取り入れていることで有名です。
会社見学会はなんと半年待ちだそう。
(私は運良く、会社の別の部署の人が申し込んだ際にお声がけ頂き参加できました。)
昨年の4月、スクラムを始める前になにかヒントを得たくて申し込んだ石井食品さんでのイベント、
「食品メーカーでカイゼン・ジャーニーをはじめるまで」 で会社見学会の存在を知り、ずっと気になっていたので大喜びで参加しました。
ちなみに、「食品メーカーでカイゼン・ジャーニーをはじめるまで」のレポしたブログ記事はこちら。
いろいろ貼り物があり「見える化」が進んでいてそれだけでご飯が食べられそうなのですが、
社内共有以外での写真公開はNGのようなので、今回は面白いなと思ったことをつらつらと書いていきます。
気になったことなど
紙を貼れる壁やホワイトボードが多い
カンバンを始めるにあたってホワイトボードを大量購入したそうで、とにかく多かったです。
1チームに最低1つ、2つ以上あるチーム もありました。
そしてとにかく壁に貼りまくっていました。
会社としてむやみに壁にものをはれないときもあると思うのですが、
こういったファシリティからきちんと整っていくと工夫の余地が広がっていいなあと思いました。
リリーストレインをアナログで共有している
壁一面に半年分のイベントカレンダーが貼ってあり、可視化されていました。
しかもこれは、 半年ごとに自分たちでイベントやTODOを棚卸しして作っているそう。
メンバーが自らスケジュールとTODOを作るということ、
またそれが常に全員に共有されていることが素敵だなと思いました。
これに近しいことは私もやってみたいなと考えています。
バリューストリームマッピング(VSM)が書けることがすごい
バリューストリームマッピングはいわゆるプロセスの可視化で、
人・情報の流れを明らかにすることで現状の把握と改善を行うものです。
これをチームで行って、壁に貼ってありました。
VSMが書けるということは プロセスをきちんと把握している ということだなと感じました。
私もスクラムチームでリリースフローや問い合わせフローの可視化を行っていたのですが、
1つ上の形としてVSMをチームみんなで考えられたらと思いました。
スクラムチームでプロダクトを考え、プロダクトを提供するってこういうことができてこそなのかなと。
ダースベイダーとおやつ神社の面白みが素敵
サーバー障害が発生すると、ダースベイダーが教えてくれるそうです。(笑)
それ自体が面白いなーと思ったのと、
後は 「障害が起こっている」と周りに自然と伝わる という点もいいなあと。
おやつ神社は、お菓子を取るときに賽銭を入れる→溜まったらお菓子を買いに行くという試みから、
全国各地のお土産のお菓子を置いたら地図にシールを貼り、
一定数溜まったら部長がお菓子を買ってくれるという発展パターンにまでなったそう。
部長を巻き込んでいるところは素敵!!
うちもお菓子はあるけど、これももっと活用できるんだろうなあ。(太りそうだけど)
電光掲示板がリリース日を教えてくれる
これも「駅すぱあと」ならではというところですが、電光掲示板で次回リリース日が流れていました。
ダースベイダーやおやつ神社と同じように純粋に面白いのと、
後やはりこれも 「周囲が確認しなくてもリリース日がわかる」 という可視性が良いなと。
コンディションの可視化やお礼ボードはチームによっては◎
私のチームでは特に必要ないかな?と思ったのはこの2つ。
コンディションの可視化は、朝と夕方にシールを貼ってメンバーのコンディションがわかるようにしているそう。
うちのチームはみんな顔に出るしあえてシールを貼ってもらうまでもないかなと。(笑)
お礼ボードも、うちはSlackのリアクションなどで代用できているので現状はいらないかな?と思いましたが、
きちんとチームメンバーに感謝の気持ちを伝える場が提供できていて素敵 でした。
スパンの異なる複数のカンバンを使いこなす
1つのチームで「開発」「保守」「広報」という3つのカンバンを併用 しているのもなるほど!と思いました。
それぞれのスパン(開発の場合はスプリント)が異なるため、
3つ別々に用意してそれらをすべて一覧できるようにしているとのことでした。
うちももう少し保守タスクが増えたら、「開発」「保守」で回してみようかなと思いました。
後はこのチーム、1スプリントで1人必ず開発タスクを持たない保守専任メンバーを確保しているそうで、
これも保守タスクが増えたら取り入れてみたいなと考えています。
終わりに
実はこの会社見学会の後、1つ私のチームでも見える化を始めてみました。
それは毎朝デイリースクラムで「ここまでやったら今日は帰る!」を付箋に書き、翌日のデイリースクラムで確認すること。
予定通りできるときもできないときもあるのですが、
- 1日に無茶してタスクを詰め込みすぎないようみんなでチェックする
- 残業してまで予定していなかったタスクに着手しようとしない
などちょっとずつ効果はできているのかなと。
あとデイリースクラムで「昨日やったこと」を共有していたのですが、
昨日言ってた「今日やること」と同じことやったのかな?というのがわからなくなってしまっていたので(笑)、
その確認が非常にスムーズになりました。
ヴァル研究所ではいろいろな見える化がされ、カイゼンのサイクルを回していたので、
うちも負けじとカイゼンのサイクルを回せるようなチームにしていきたいと強く感じました。
あと、 パクれる拝借できるものは真似させていただきます!